海水中の吸収損失(a)と伝搬損失(TL)の計算
このサイトでは、海水中の吸収損失(a)と伝搬損失(TL)の値を求めることができます。(解説ページ)
使用する周波数と水温、塩分、水素イオン指数,水深,伝搬距離の値を入力し、さらに拡散モデルを選択した後、calculationボタンをクリックすると、下の(1)~(5)の5つの異なる算出式により吸収と伝搬損失の値(dB/km)が計算されます。計算結果は、音波が1km進むと海水で吸収される吸収損失(a)または、音波が球面/円筒拡散したときの伝搬損失(TL)と吸収損失との合計の値です。
(1) Equation of "Thorp" , J. Acoust. Soc. Am., Vol.33, 1961.
(2) Eqation of "Schulkin & Marsh " , J. Acoust. Soc. Am.,Vol.34, 1962.
(3) Equation of "Fisher & Simmons" , J. Acoust. Soc. Am., Vol. 62, No. 3, 1977.
(4) Equation of "Francois & Garrison" , J. Acoust. Soc. Am., Vol. 72, No. 6, 1982.
(5) Equation of "Ainslie & McColm" , J. Acoust. Soc. Am., Vol. 103, No. 3, 1998.
ただし、(1)「Thorp」の式では、周波数以外のパラメータは、考慮されません。(3)「Fisher & Simmons」の式において、LymanとFlemingの標準海水(S = 35(‰)、PH = 8)以外は、有効ではありません。(4)「Francois & Garrison」の式は、もっとも信頼性が高いとされていますが、水深3500m以深では適用されません。(5)「Ainslie & McColm」は最新の算出式です。各々の算出式のパラメータの有効性の範囲が異なるので、文献等を確認したうえで計算結果を利用してください。計算結果は、コピーによって、MS Wordなど他のソフトでも簡単にペーストできます。
深度方向の吸収損失プロファイルの値を算出したい場合は、水深(m)、水温(℃)、塩分(‰)のCSV(カンマ切り)ファイルを用意(作成方法参照)して、こちらのサイトに移動してください。
以下の欄に値を入力してください。
Frequency (kHz) 周波数(kHz)
Temperature (degrees Celsius) 水温(℃)
Salinity (parts per thousand ) 塩分(‰)
Depth (meters) 水深 (m)
PH 水素イオン指数( 不明な場合は「8」 を入力してください。
Propagation Range (km) 伝搬距離 (km)
Spreading Model 拡散モデル(球面拡散/円筒拡散どちらかを選択)
Spherical Spreading (20log R) 球面拡散 (近距離伝搬)--> 測深器、音響測位、魚群探知機などの音響機器 Cylindrical Spreading (10log R) 円筒拡散(遠距離伝搬)--> 海洋音響トモグラフィなどの長距離伝搬モデル
このサイトを使った計算結果を論文などに利用される場合は、引用サイトとして、http://www.tsuchiya2.org/を記載してください。